アジアの布の中でも白生地として持ち帰ったものは、工房で草木染めにして作品にしています。
染め部のその年最初の仕事は藍の種まきから。自家採種した種をまき、苗を作り、畑に移して育てます。1番刈は梅雨明け頃。もう一度育てて秋に2番刈。晩秋に煮染めをすることもありますが、最後に種を採って藍の1年は終わります。
収穫した藍は葉を取り、天日干しにし、いったんしまっておきます。春に乾燥葉に水打ちをし、1~2ヶ月かけて「すくも」を作ります。藍染の原料となるのがこの「すくも」です。
リンコルの藍染は気温の関係で夏だけ行います。すくもを再度発酵させる「藍建て」を行い、染めの工程に。
工房の庭にはもともとこの土地にあった草木が多く残っています。これらを使った草木染めを、季節ごとに行っています。定番は栗、団栗。ほか山椒、かりん、ダンコウバイ、よもぎなど。かまどで火を焚き、染めています。