藍の栽培

藍干し続く・・・

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工房庭の藍も、もう期待薄なのですが無駄にするのも忍びないということで、細々と収穫しては干しています。植物は天候次第。特に藍の場合は成育だけではなく、収穫後速やかに干すことが大切なので、さらにハードルが高いと思われます。今年も色々と学習しましたので、来年はさらに効率よく、質の高い藍(乾燥葉)ができるようにがんばりたいと思います。そろそろ「すくも」も作らないとね・・・。

今日、宅急便が届いたのですが、配達の人が
「あれ、あれ干してるの、あれ、ナンですか?」 と。
「藍ですよ、藍染にするやつ」
「へ~、最初に干すんだ? ほぉぉぉ」
と、納得して帰って行かれたけど、絶対、大麻干してると思っただろ!
鳥取だったかのほうで、成分を抜いた大麻を栽培する事業をしていた人が大麻吸ってて騒ぎになってましたものね。産業大麻と吸うための大麻は別で、まぁたまたま、同一人物が両方に関わっちゃったというだけの話。うーん、畑の端っこで実は大麻育てちゃってました、的な話かと最初は思いました(笑)

かつて日本の山間地では綿花を育てることができず、故に木綿というものは高価なものであったそうです。そういう地では繊維を取るために育てられる植物は麻であったのですよね。大麻って成長がものすごく早く、忍者が高く飛ぶ訓練をするのに使ったと本で読んだことがある。

 

平尾誠二さん亡くなる。
東京にいた若い頃、平尾さん目当てに試合を見に行ったことがある。早稲田出身の堀越さんなんかも活躍していた頃。私と2歳しか違わないのか・・・、訃報を聞いて愕然としてしまいました。どんな人にも去るべき時が来るのだけれども、いくらなんでも早すぎる。

明日は晴れ、どんどん林の木々が黄色くなっています。ではまた

縫製

かばん

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3600-bag45-07 小ぶりのかばん

タイ北部のモン族の藍染大麻布と、中国の土布をメインにして、他にもミャンマーやベトナムの山岳少数民族の布をいろいろ散りばめて、かばんにしました。
照葉樹林文化帯かばん、とか。
藍染ロードかばん、とか。
国は違うし、大陸と島は違うけど、文化も人も行き来し伝播し合ってきたんだなぁと、つくづく思います。みんな藍染をする民族たち。それを長年かけて集めて縫った私もまた、藍染をする者になりました。

気温がどんどん下がっているので、藍染のバケツに手を入れると冷たくて、1分もすると痛くなってきます。季節の過ぎるのが本当に早すぎて、追われる気分。
どんぐりと栗は待てるので、待てないカリンをそろそろ染めなければ。
ではまた

 

草木染め

ようやく晴天が・・・

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しかし遅すぎる・・・。
9月に入ってからの異常な雨続きの天候の中、藍の2番刈がなかなか出来ない&やっても乾かないという状態が続き、その間に藍は次々と花穂を出して今や花盛りに。こうなってしまうとエネルギーの大半は「結実」という一点に向かってしまうので、葉の質はぐんと下がってしまうのではないかと思います。
それでも収穫すべきか迷いながら、少しずつ収穫しては乾燥。やはり1番刈の時のような黒黒とした乾燥葉にはなりません。
なかなかに難しいです。

染め重ね中だったり、フィニッシュしたりした藍染たち。来年用かな。そういえば今年は藍が建つのも遅かったのですよね。

段階によって色の濃淡が。素材にもよるところがありますが。

 どんぐり
そしてもちろん、どんぐりも拾っております。この時期しか拾えないし、結局、この時期しか染められないので・・・。取っておけば春にも染められる? 虫が食べ尽くしてしまうのが先のような気もします。

 トリカブト
なくなったと思っていたトリカブト、別の場所に移動して咲いていました。もちろん自分で勝手に移動したのですよ・・・。

今日は藍の煮染めをしました。このまま霜がくれば藍は終わってしまうので、せめて間に合わなそうな分は煮染めでも使ってやろうかと。
同時に精錬やら濃染処理やら。やることはたくさんあって、色々やっているのですが、作品になるには時間がかかるなぁと実感。
やってみないとわからないことが多すぎて、日々勉強です。

今日の軽井沢は0.6℃まで下がったらしいけど、ここはそこまでは下がらなかったのではないかと。たぶん霧のせい(たぶん)。下がったとしたら、藍はやられてると思うんですよね。
明日は2℃の予報、そんで藍がやられたりして。ではまた

未分類

36時間(約)

投稿日:

10日の午前1時過ぎに、トイレのためデッキに出たウメがそのまま消えてしまいました。デッキにはもちろん、犬が出られるはずがない(と信じていた)柵がついています。どうにかしてそこを抜け出てしまったのですね、動物ってすごいです。
私達が気付いたのは午前2時過ぎ。すぐに捜索に出ましたが、なんせ深夜で真っ暗です。懐中電灯、車のヘッドライト、2時間ほど探しましたが見つからず。明るくなればすぐに見つかるだろうと思い、帰宅して休みました。

翌朝にまた探しに出ましたが、見つかりません。
ウメはもう16歳を過ぎ、人間で言えば90近いか過ぎているか。足元はおぼつかず、障害物にぶつかっては動けなくなり、すぐに転ぶ。目も耳もすっかり悪くなって・・・、という状態です。遠くに行くとは思えないのに、探しても探してもいないのです。折悪しく連休の最終日で、別荘にはけっこう人が来ているため、道から敷地に立ち入ってまで探すことはできず。

案外遠くまで行ってしまうこともあるかと、車や徒歩で探し。
林の方に入ったかとヤブこぎをしまくり。
クマに襲われて林に引きずり込まれたかと探し。
ずっと下の方で用水に落ちてそのまま御影の温水路まで流されたかとそっちも見に行き。
国道やサンラインで車にはねられて倒れているかと見に行き。
本当に探しても探しても見つからず、神隠しにあったと思いました。
狐につままれた気持ちで探していたら、近くの使われなくなったテニスコートで狐がこっちを見ていました・・・。

今日になり、探し回って自宅に戻ったタイミングで、役場から電話で保護されていると。すぐにその保護ポイントに向かうと、そこには紛れもなくウメがいました。そして保護してくださった方は、なんと、以前から時々店にお出でくださっていた方でした・・・。
わが家から150メートルくらい離れた別荘の庭にいるところを散歩中に見つけ、捨て犬と思って保護してくださったのだそうです。そして何と、飼うつもりで連れて行ってくださったと・・・。ところがウメは夜中に徘徊し、叫び声を上げ続けたのでやっぱり難しいということで、レスキューに連絡してくれたのだそうでした。

こうしてウメはまたわが家に戻ってきました。その間、およそ36時間。
長い長い時間でした。
いずれウメとは別れることになるのはわかっているのですが、こんな形で別れるなんて予想だにしなかったし。とにかく帰ってきてくれてよかった。保護してくださった方、サポートしてくださったレスキューの方々に、心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。

 

保護していただいた方のところにあらためてお礼に伺い、色々お話ししてしまって帰ってくると、販売済みになっていた藍染のストールにご注文が。急いで工房を開けて、1回目の染めをしました。明日、様子を見ながら染め重ねようと思いますが、1回目は今夜やらないと具合が悪いのです。
明日の朝、色を見るのが楽しみ。
全県に霜注意報発令中、ではまた

 

草木染め

山椒染め

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天候の回復を待っている間に季節はどんどん進み、ヤマザクラの落葉はもう半分以上、他の広葉樹も紅葉が始まっています。
やれやれ。
結局、藍の2番刈は天候に阻まれて殆どまともな状態ではできなくなってしまいました。借りている畑は既に収穫を終えましたが、雨が続いて乾燥作業が進まず、葉の劣化を食い止めることができませんでした。工房庭の藍たちも花盛りで、既にエネルギーは葉から花へと移動しているわけですから、あまり良質なものは望めません。
天候が相手なのでどうしようもないのですが、残念・・・。

気を取り直して、今日は山椒で染めてみました。去年染めてみて、期待しなかったものの仕上がってみたら結構好みの色になったので、今年もやってみたのですが・・・。
山椒、と言っても多分、イヌザンショウだろうと思います。私は食べたことはないですが・・・、佃煮とかにすれば食べられるのかな。でもイヌが付くと大体ダメですよね。
まったく違うテイストの色が出て、苦笑い。本当に、二度と同じ色は出せないものだなと。

今日も同時進行で精錬作業。また、前回染めたダンコウバイのものを仕上げました。
どんぐりとクリの落下を始まりました。今年はわが家の山栗は不作ですが、染めはイガがあればいいので。ちょっと歩けばどこにでも落ちていますしね。クマ注意ですが。

600-r0040012 山椒、藍・・・

600-r0040011 ちょうちょ
藍の花に蝶が来ていました。撮れるポジションに居てくれないので、これが限界。

少しでも日ざしがあったり風があれば、まだ大量に処理が続く藍を干しています。当分はこの作業が続く予定。

 

未分類

新作・異常気象・・・

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3600-bag44-08タイ・ルーの古布から

かばんを作りました。この古布、少し前まではチェンマイでもそれなりにいいものが見つかったりしたのですが、この春に出かけた時にはもう手が出ない(布として魅力がない)ものばかり・・・。失われてゆくもののひとつです。手放したくない気持ちも片方でありつつ、少しずつおすそ分けしていくのも大事なことだと思い、作ってみました。
いま手元にこの手の布は10種類くらいあるのですが、殆どは「うーん・・・?」となってしまうもので、これは数少ない良品です。この生地からは2点しか取れず、それを作ったらもうタイルーのバッグは作れないかもしれないな・・・。

さてさて。
雨または絶望的曇天が続いている軽井沢です。今日はすこし日ざしがあったので、大量の藍を外に出して干しました。先週の土曜日に収穫した別畑の分が、ぜんぜん乾かない・・・。少しずつ葉を外しながら、干しながら、という作業が続いています。
今週後半には何とか晴天が期待できそうなので、そこで工房庭の藍も収穫しなければ・・・。一部はもう花を咲かせちゃおうかと思っていますが。ドライフラワーも結構綺麗なので、わが家にも飾ろうかな。

台風が早く過ぎますように、ではまた

未分類

ようやく晴れ間、別畑2番刈

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ようやく晴れました。曇りときどき晴れ、ではありますが、太陽を見たのはずいぶん久しぶりです。
今日から数日は晴天が望めそうだったので、収穫のチャンスとしては昨日しかありませんでした。が、私は前々から母が今いる施設でケアマネさんと話し合いをし、その後母を連れてくる約束になっていたので、朝から高崎へ。収穫は夫に頼み、夕方合流しました。

3600-r0040003 作業小屋の屋根

わかりにくいけど、藍がびっしりと並んでいます。茎から外す時間はないので、そのままどんどん。

3600-r0040004 洗浄後

泥汚れがひどいので、途中からホースの水で洗浄することに。洗っては広げ、洗っては広げ、やってもやっても減らない藍の山・・・。

3600-r0040005 庭のシートにも

屋根だけでは足りず、ブルーシートの上にも。とにかく少しでも乾かす方法を考えながら、追い立てられるように作業また作業。

3600-r0040001 うろこ雲

でもあまり日差しは続かず、こちらの手も足りず、作業は半ばどころか緒についただけで本日終了。へろへーろ。

天気予報は明日も夜です♪、違う違う、明日は雨、火曜日晴れくもり、その後はずっと曇りマーク。もういい加減にしてほしいです。畑の野菜もちっとも育ちません。このまま冬が来てしまったらどうするのだ・・・。
ではまた

縫製

ナガのショルダー作りました

投稿日:

3600-600-bag43-01 ナガの布から

ナガ族の布で作ったショルダーバッグです。チベットの鈴をボタン代わりに付けました。この鈴はたしか、四川省の色達(せーた、またはせるだ)で求めたもの。アバ自治県の最後の町が知らなかったのだけど非開放で、夜中、公安に宿に踏み込まれて(ほんとになぜいつも夜中に来るのか公安・・・)、1泊だけお目こぼしを頂いて、翌朝出ていくのを丁重に見送ってもらったという、そしてそのミニバスが到着したのがせるだだったという、そういう思い出の町。
そこのチベタンがやっている小さな雑貨屋さんで見つけて買いました。帽子が欲しくて寄った店だったのですが、肝心のそれはどれも帯に短し・・・、で、結局鈴だけ買ったのを覚えています。あ、あとオカサンゴも買いましたっけ。

 

ずーーーーーーっと雨ばかり続いて、気分も落ち気味です。もう何日も太陽を見ていません。天の岩戸にお隠れになった(?)
藍の収穫もできないまま、どんどん花穂を出してくるのを見守るのみ。本当は花穂が出る前に収穫したいのですが(花の方に植物の意識が行くからです)、かといってこの天気で収穫しても乾燥に手間取れば質が落ちる。こりゃ困りましたー。

寒地が藍の栽培に適していないと言われるのは、このせいなのかもしれません。2番めの収穫時期が、秋の長雨と重なる。秋の長雨って、9月後半や10月にもありうることだったかな、50年も生きてて把握していません。

はやく収穫したいです。ではまた

藍の栽培

借りている畑の1番刈

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忘れそうなのでメモ。

借りている畑の1番刈から出来上がった乾燥葉の合計は、8.7kgでした。
誤差は500グラムくらいはあるかもしれません。
追分の工房庭の藍はトータル3.0キロでしたので、その3倍近い収穫となりました。

2番刈をもういつやってもいい、というか1日も早くやりたいのですが、当分は雨が続く予報で気が揉めます。
ではまた

草木染め

だんこうばい染め+精錬の様子

投稿日:

雨が続きますが、木々は紅葉を待ってくれないので、雨の中葉っぱを取りに行ってだんこうばい染めをしました。
今日はその前に、精錬作業の様子から。

600-r0039993 鍋スタンバイ

寸胴に大量のお湯を沸かし、純せっけんを削って入れて、その後ソーダ灰を入れます。色々なやり方があると思いますが私はこれです。

600-r0039995 生地を投入

今日はタイの手織り木綿、漂白していない薄茶のものを精錬しました。
沸騰させた状態でしばらく置き、取り出してゆすぎ、脱水。2度繰り返すこともありますが、今日は1度で。その後、濃染処理をします。私はディスポンという市販のものを使っています。これにもお湯を沸かすことが必要なので、実は草木染めってまるっきりエコじゃない・・・^^;

600-r0039987 だんこうばい

林の縁などに多い落葉低木です。

600-r0039989 刻みます

600-r0039990 こんな感じに

600-r0039997 煮出して漉した染液

600-r0039999 3番染液まで取りました

この後は、染液を混ぜたりしながら、薄い濃度から染めていきます。媒染をかけて、さらに染め付けます。今日は雨のせいもあり、ちょっと材料が少なかったかな、また染め重ねるかもしれません。
疲れてしまったので、この後の写真はありません・・・。出来上がったらまた。

600-r0039994鍋2個+藍の葉っぱ

草木染めの中で、火を使わずに染められるのは今のところ藍だけです。その藍染にしても、事前の精錬は欠かせません。染めるという作業には、これだけの手間と水と火力が要るということを、経験のない方はまったく知らないと思うので、今日はちょっと記録がてら書いてみました。